2016年11月24日

インバウンド・旅行・観光関係者向け!インフルエンサー・マーケティング海外事例


インバウンド・マーケティング

※本記事は、 TRAVEL MARKETING WITH DIGITAL INFLUENCERS: THE NEXT BIG THING などを参考にしながらINCがまとめたものです。

以前の記事 では、海外の観光・旅行業界においてインフルエンサー・マーケティングの効果が高いことを説明しました。

しかしながら、具体的にどのように実施されているのか? という疑問を持った方もいらっしゃると思います。 今回の記事は、海外、特に欧米において、具体的にYouTuberなどのインフルエンサーが旅行業界において どのようにマーケティングに活用されているかを取り扱います。 日本のインバウンドや旅行関連業界のマーケティング担当の方にとって示唆に富む内容だと思います。 実際の動画も紹介しておりますので、ぜひご覧いただければと思います。

<インフルエンサー・マーケティングは旅行業と相性がいい>

どこに・どのように旅行するか、ということも含め、意思決定にあたって、 インフルエンサーによるソーシャル・メディアからの情報発信を参考にする消費者は急速に増えています。 旅行に関する写真や動画を投稿するインフルエンサーで、多数のフォロワーを集める人も増えてきており、 インフルエンサーの存在感が増すトレンドは旅行業界でも発生しています。

最先端のインフルエンサーは、単なる情報発信者の枠を超え、コンテンツプロバイダーやクリエイターの領域にまで進出しており、 写真・動画・ブログ記事など様々な媒体を使って自らのファンに訴えかけます。 特に、写真や動画は、視覚的に消費者に訴求するため、 旅行という視覚的体験が非常に重要な分野におけるマーケティングに非常に適している と言われています。 このことこそが、インフルエンサー・マーケティングの効果が、観光・旅行業界において高い大きな理由でしょう。 映像プラットフォームであるYouTubeやVimeo、写真を共有するインスタグラムはもちろんのこと、 Facebook、Twitter、ブログなども写真を投稿することで、視覚に訴えることは十分に可能です。

インフルエンサーとコラボし、消費者に観光地の様子を伝えたり、 わくわくするような体験を共有したりすることは、旅行会社・航空会社・観光局・ホテルなどが、 消費者に訴えかけるにあたっての非常に効果的な手段です。 こうしたことを背景に、海外の旅行会社・航空会社・観光局・ホテルといった業態は、 インフルエンサー・マーケティングに投下する予算を増やす傾向にあります。

以下では、海外でYouTuberがどのように旅行業界のマーケティングに活用されているかについての事例を紹介します。

<海外事例①旅行代理店>

Contiki(ヨーロッパの旅行会社)は、「Contiki Legends」と題した、 インフルエンサーとコラボするキャンペーンを行いました。 具体的には5つのコンテンツを制作しましたが、 そのうち一つは、旅行やアドベンチャー関連の映像を作成することで知られる有名YouTuberのdevinsupertrampによるものでした。 devinsupertrampは、世界各地で崖から飛び降りる動画を制作していますが、 このキャンペーンにおいては、イタリアの有名な観光地であるアマルフィの海岸の崖から飛び込みをする動画を制作し、 自身のコンテンツとContikiのキャンペーン内容をうまくマッチングさせました。

このYouTube動画「Cliff Jumping Italy」は380万回以上の再生回数を記録しています。 動画の概要部分には、Contikiのホームページやキャンペーン・ウェブサイトのURLが張り付けられており、 興味を持った視聴者がそれらのページに訪れるような導線が設定されています。 また、YouTube動画施策を単発で行うのではなく、 それをより大きなキャンペーンの一部と位置づけ、 複数のコンテンツが相乗効果を生み出すような設計にしていることも重要でしょう。

なお、devinsupertrampは、Contikiのほかにもカナダ観光局とコラボし、 動画を作った実績 も持っています。

<海外事例②航空会社>

トルコ航空は、コービー・ブライアントとリオネル・メッシが共演するYouTube動画を作成した実績を持っています。 この動画は、コービーとメッシが世界各地を飛び回りそれを自慢し合うという物で、 トルコ航空が世界中の色々なところで就航していることをアピールするものとなっています。 尺は1分と、YouTube動画の中では短いものとなっています。

これは超有名スポーツ選手を起用した例であり、従来はTVコマーシャルで行っていたような内容を、 プラットフォームをテレビではなくYouTubeというオンライン・メディアに変えて行ったようなキャンペーンと言ってよいでしょう。 この動画は、スポーツ界の2大スターの共演という点でインパクトが非常に強く、 なんと1億4500万回以上の再生回数を記録しています。 ソーシャル・メディア・インフルエンサーを使った例ではありませんが、 (スポーツ選手というインフルエンサーを起用している点で)インフルエンサー・マーケティングの事例であることは間違いありません。 内容も面白いので、ぜひご覧になってみてください。

トルコ航空は、その後こうした企画に加えて、10人のトップYouTuberとコラボするキャンペーンも行いました。 このうちの一人は、旅行系の動画コンテンツをよく出していることで知られる Casey Neistat であり、 これら10人のYouTuberの合計チャンネル登録者数は4000万人を超えるほどの規模でした。 上記のコービーとメッシのケースに比べると、数字的には見劣りするかもしれませんが、 冷静に考えれば相当な規模です。

<海外事例③ホテル>

マリオットホテルは、これまで数々のトップYouTuberとコラボし、 ホテル業界においていち早くインフルエンサー・マーケティングを取り入れた存在となりました。 マリオットがこれまでコラボしたYouTuberの例を挙げると、PranksvsPranks、Grace Helbig、JacksGapなど、 世界トップクラスのクリエイターです。

なおマリオットホテルとJacksGapとコラボした動画の一つに「24 Hours In Tokyo」というものがあり、 (東京だけではないですが)日本滞在経験を臨場感のある形で伝えるものになっており、 日本のインバウンド集客に応用できる内容 となっておりますので、ぜひご覧ください。

こちらの動画は120万回以上の再生回数を記録しており、(特に企業とのタイアップのケースでは) 世界トップクラスのYouTuberでないと出せない数字です。 さらに、高く評価した数(Facebookで言うところのいいね!)も8万以上を記録しており、 エンゲージメント効果も高かったと言えるでしょう。 マリオットホテルとJacksGapは、イスタンブールやニューオリンズなどでも同様の動画を制作しており、 継続的に関係を築いていることが伺えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 海外でYouTuberやインフルエンサーが、旅行業界のマーケティングにどのように活用されているかがイメージできたのではないでしょうか。

本記事で取り上げたような海外事例を参考にすると同時に、 これまでの記事で説明したような基本的なポイントをしっかり押さえて取り組むことで 日本のインバウンド集客においても、 インフルエンサー・マーケティングの費用対効果(ROI)を高めることが可能となるでしょう。