2016年12月5日

なぜインフルエンサー・マーケティングでなければならないのか?


インフルエンサー・マーケティングが解決する問題

以前の記事( インフルエンサー・マーケティングは本当に効果があるのか? なぜインフルエンサー・マーケティングの効果は高いのか? ) ではインフルエンサー・マーケティングの効果が高いことを裏付けるデータや、なぜ効果が高いのかについて取り上げました。

しかしながら、インフルエンサー・マーケティングの効果が高いのであれば、 他の広告に回している予算を減らし、インフルエンサー・マーケティングへの予算配分を増やせばいいと、 単純に考えてよいのでしょうか?(そうであれば弊社としてはありがたいのですが)実際はそんなことはありません。 単純に認知を獲得するのであれば、テレビCMに勝るものはありません。 また、効果を数字に落とし込み可視化できるというのは、インフルエンサー・マーケティングだけではなくデジタル広告一般に当てはまることです。

なぜインフルエンサー・マーケティングでなければならないのか?
インフルエンサー・マーケティングに取り組むにあたっては、この疑問に対して明確に回答する必要があります。

本記事では、インフルエンサー・マーケティングが持っている特徴をおさらいした上で、 他の広告施策では解決できないどんな問題を解決するのか? インフルエンサー・マーケティングでなければならないのはどんな場合なのか?を取り上げたいと思います。

<インフルエンサー・マーケティングの特徴>

まずはインフルエンサー・マーケティングの特徴をおさらいします。

  1. 口コミを利用したものである
  2. インフルエンサーのファンの属性をあらかじめ把握しておくことで、ターゲティングができる
  3. 視覚的に訴えかけることができる(動画や写真を活用するケース)
  4. 信頼されたインフルエンサーが第三者的立場から情報を発信することで、エンゲージメントの深いコミュニケーションができる
  5. 新しい施策である
これらはあくまで特徴に過ぎません。この特徴を、 広告主にとってのベネフィット (広告主に具体的にどのような利益をもたらすのか?広告主のどんな問題を解決するのか?) に置き換える必要があります。

<インフルエンサー・マーケティングは何を解決するのか?>

上記それぞれの特徴に紐づいた広告主にとってのベネフィット・問題解決は以下の通りです。

  1. ターゲットする消費者層が口コミを重視する傾向があり、それを利用したい
  2. 熱狂的なファンにアプローチしたい
  3. 視覚で訴えかけたい
  4. 既存の広告でなかなか獲得できない、エンゲージメントを獲得したい
  5. 既存の広告手段の効果が飽和しており、新たな手段に取り組みたい
以下で一つ一つ説明していきます。

1、ターゲットする消費者層が口コミを重視する傾向があり、それを利用したい

インフルエンサー・マーケティングは、インフルエンサーの口コミを体系的に行う広告手法です。 情報過多の現代、口コミの重要性は全体的に増していますが、さらに、 ターゲットとなる消費者層が口コミを重視する傾向がある場合に、特にその効果が高まります。

国・地域という軸では中国や台湾などの中華圏、 商材という軸では、国・地域によらず美容関連・化粧品などは、 口コミの重要性が相対的に高く、こうした市場がターゲットである場合に、 インフルエンサー・マーケティングは効果を発揮するでしょう。

口コミ

2、熱狂的なファンにアプローチしたい

日本のアニメ・マンガといったコンテンツやゲームなどは、日本・海外問わず、熱狂的なファンが存在します。 こうした商材をプロモートするケースでは、自身もそうしたコンテンツやゲームのファンであるインフルエンサーを起用するのが良いでしょう。 例えば下の動画は、RackaRackaというチャンネル登録者数300万人を超える北米トップクラスのYouTuberの 最新の動画ですが(2016年12月5日時点)、日本のマンガ「ナルト」を題材にしたものです。 RackaRackaは、他にもマーベルやストリートファイターといったアニメ・ゲームコンテンツを題材にした動画も作成しています。

RackaRacka以外にも日本のアニメ・マンガを取り扱うYouTuberは数多く存在しますし、 北米以外にもこうしたインフルエンサーは世界各国に存在します。 こうしたインフルエンサーを起用することで、 日本のアニメ・マンガ・ゲームのファンに対して効率的にアプローチできるでしょう。

3、視覚で訴えかけたい

文字だけでなく、YouTube動画や写真で視覚的に訴えかけるだけで、単純に訴求力が高まります。

こうした効果は、テレビCMや雑誌広告などでも実現できるものではありますが、 インフルエンサー・マーケティングは、そこにインフルエンサー自身の視点が加わることで、 より消費者の目線に合わせた形で情報を発信することになります。視覚効果と口コミ効果の合わせ技と言えるでしょう。

こうした効果は、 前回の記事 でもお伝えしましたが、特に旅行・観光などと相性が良いでしょう。

視覚効果

4、エンゲージメントを獲得したい

認知を獲得するのであれば、テレビCM、新聞・雑誌などの広告でも達成できるでしょう。 他方で、すでに興味がある見込み客の需要をコンバージョンにつなげるのであれば、リスティング広告がうってつけです。 しかしながら、その中間、すなわち、認知を獲得した後に興味を持ってもらうことを実現できる広告手段となると、あまり多くありません。

消費者がいったん認知した商品あるいはブランドに対して興味を持つのは、

  • 継続的な関係を築いている
  • 消費者の個人的嗜好に合った情報やコンテンツを提供している
  • 第三者の信頼できる情報源が好意的な評価を下している
といった状況が存在しているときです。 インフルエンサー・マーケティングは、こうしたエンゲージメント効果を実現できる数少ない手段の一つです。

インフルエンサー・マーケティングのエンゲージメント効果

大物インフルエンサーを使えば認知を獲得することもできますが、 インフルエンサー・マーケティングは、どちらかと言えばエンゲージメントを重視して取り組む方が、効果が得られやすいでしょう。

5、既存の広告手段の効果が飽和しており、新たな手段に取り組みたい

既存の広告手段、テレビCM、新聞・雑誌広告、バナー広告などを一通りすでに取り組んでいるケースでは、 オーディエンスに広がりが出なかったり、同じアプローチに対する反応が鈍るなどして、 既存の広告手段の効果が飽和することがあります。 こうしたケースでは、新たなオーディエンスにリーチする手段として、 あるいは既存とは違った表現による情報発信として、 インフルエンサー・マーケティングに取り組むのもよいでしょう。

また、ソーシャル・メディアにはコメント機能がありますが、そこに投じられたファンの生の声を聴くことで、 今まで得られなかった知見が得られたり、今後のコミュニケーション戦略の立案に役立つ情報が得られるでしょう。

まとめ

効果が高いからと言って、なんでもかんでもインフルエンサーというわけではありません。 インフルエンサー・マーケティングは、既存の広告施策では解決できない問題、 あるいは、インフルエンサー・マーケティングが特にその解決に貢献できる問題の解決のために行うべきです。

インフルエンサー・マーケティングはこれまで、 日本のインバウンド集客(海外ブロガー招致)や、日本・海外問わずゲーム(YouTuberプロモーション)や 美容・化粧品(ブログプロモーション)に積極的に活用されてきましたが、 それは単なる偶然ではありません。 本記事で述べた、インフルエンサー・マーケティングの特性と対象市場・商材・目指すべき効果のマッチングを考えれば、 それは自然なことであることお分かりいただけるのではないかと思います。

いかがでしょうか?
「なぜインフルエンサー・マーケティングでなければならないのか?」という疑問が解消されたのではないでしょうか。 インフルエンサー・マーケティングが、マーケティング・プロセスの中でどのように位置づけられるかが明確になり、 それを採用する上での心理的・物理的なハードルが下がったとすれば、弊社としては幸いです。