2016年10月11日

インフルエンサー・マーケティングは本当に効果があるのか?

インフルエンサー・マーケティングの効果について疑問をお持ちではないでしょうか? ブロガーやYouTuberを起用したプロモーションは、本当に効果があるのか?どのくらいの効果があるのか?といった疑問をお持ちではないでしょうか? こうした疑問が解消されないために、 インフルエンサー・マーケティングの取り組みを見送っている日本の企業・観光地の広告・PR・マーケティング担当者の方も多いのではないかと推察します。

前回は、「 科学的インフルエンサー・マーケティングのススメ 」と題し、インフルエンサー・マーケティングを体系的に行うことの必要性について説明し、 正しいやり方で行うことで非常に高いROI(Return on Investment、費用対効果)が得られることを説明いたしました。

今回は、インフルエンサー・マーケティングの費用対効果をデータによって客観的に確認したいと思います。

どのくらいの効果があるのか?


業態別インフルエンサー・マーケティングの効果 右のデータは、米国における 業態別インフルエンサー・マーケティングの成果を示したものであり、 1ドルの広告費が、どれくらいのメディア価値を生み出したかを示しています。 (どのくらいの利益につながったかではないため、厳密にはROIではありません) (出所:eMarketerおよびRhythmOne)。

  • トップはアルコール飲料の21.03ドル
  • 次いで観光地・旅行業が18.98ドル
  • 3位に食品の12.03ドル
  • 4位に雑貨店・スーパーマーケットの10.59ドル
  • そして5位におもちゃ・ゲームの10.51ドル
以下は省略しますが、いずれにしても、インフルエンサー・マーケティングは、 どの業界でも非常に高い効果を発揮していることが伺えます。

なお、観光地・旅行業が高い成果を挙げていることは 日本のインバウンド事業・訪日外国人観光客集客にとって重要 です。 日本の観光地や旅行業も、効率的に海外旅行者に訴える手段としてインフルエンサー・マーケティングを積極的に活用し、 インバウンド集客につなげていくことが可能でしょう。



その他にも、

  • インフルエンサー・マーケティングは、通常のディスプレイ広告に比べて11倍の費用対効果を得た (出所: Nielsenおよびtapinfluencer
  • インフルエンサー・マーケティングに投じた1ドルの広告費は、平均で6.5ドルの利益を生み出した (出所: Tomoson
などの調査結果もあります。

どのくらいの企業が採用しているのか?

上で示した調査は、調査対象や計測方法によって異なってくるため、その数字を額面通り受け取るわけにもいかないでしょう。 しかし、もし多くの企業がインフルエンサー・マーケティングを採用している、あるいは、 今後も予算を増やすことを計画している、といったデータが存在するとすればどうでしょうか? 企業のインフルエンサー・マーケティングの採用状況を確認することで、間接的にその有効性を推測することができそうです。

2014年にグローバル32か国600企業を対象に行われた調査(出所: Augure )によると、 84%の企業がインフルエンサー・マーケティングを採用していた、とあります。 その後、企業の採用は増えたのでしょうか?減ったのでしょうか?

インフルエンサー・マーケティングに投じる予算 右のデータは、2015年3月にTomosonが「インフルエンサー・マーケティングに投じる予算」について調査したデータです。 これによると、企業のマーケティング担当者の 59%が、インフルエンサー・マーケティングの予算を増やす 、と回答しています。



インフルエンサー・マーケティングに投じる予算 右のデータは、同じ内容で、より最近の2016年2月にGrapevineによって調査されたのデータです。これによると、

  • インフルエンサー・マーケティングの予算をいくらかでも増やすと回答した企業は8割以上
  • 50%以上の企業が、インフルエンサー・マーケティングの予算を大幅に増やすと回答


これらのデータはそれぞれ調査対象が異なるため、単純な比較はできないにせよ、

  • インフルエンサー・マーケティングはほとんどの企業が採用していること
  • インフルエンサー・マーケティングへの投資が増加傾向にあること
であることは間違いなさそうです。 こうした企業のデータは、インフルエンサー・マーケティングの高い費用対効果を裏付けていると言えるでしょう。

まとめ

インフルエンサー・マーケティングは日本ではまだ歴史が浅いため、 その体系的な実施方法などの理解はまだ浸透しておらず、また、実証結果も多くはありません。

しかしながら、海外に目を向けるとすでに数多くの実績が存在しています。 その高い費用対効果についての複数のデータが存在し、 そして、それを裏付けるかのように、ほとんどの企業が採用し、予算も増加傾向であるというデータが存在します。 こうしたデータを踏まえて、日本の企業・観光地も、効率的に海外消費者に訴えかける手段として、 インフルエンサー・マーケティングを積極的に活用していくべきである、と考えられます。